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豊洲市場「盛り土」問題にみる「責任者不在」がもたらすデメリット

 豊洲市場の「盛り土をする」から「盛り土をしない」という抜本的な方向転換は、責任者不在をあいまいにしたまま進められました。しかし、責任者がいないと、問題が起きた時に、原因について誰に聞けばいいのかわからず、混乱が生じます。今回の盛り土問題では、「犯人捜し」に時間を取られ、肝心の解決策まで満足に踏み込められていない状態です。
 責任者不在は、問題が起きた時に大きく表れます。問題が起きた時、責任者がいない状況では、どこに責任を追及すればいいのかわからず、解決が遅れてしまうのです。
◎ どんなプロジェクトでも責任者を1人おく習慣を
 企業活動においても、責任者の存在が重要です。事業やプロジェクトの大小を問わず、必ず責任者を1人立てることを、企業の習慣とすることをお勧めします。
 責任者はどんな場合でも1人です。大きなプロジェクトであっても、責任者を複数にせず、1人の責任者を立てましょう。2人だけの少数プロジェクトでも、1人を責任者に任命しましょう。責任者が明確でないとリスクは次のようなものが考えられます。
・「共同責任者は無責任」となり、業務が受け身になる
・何かを始める際には周囲に確認を取ってからになり、業務に スピードが落ちる
・周囲がプロジェクトについて質問した時、誰に聞けばいいの かわからない
・問題が起きた時に、事態の全体を把握する人がいない
・問題が起きた時に、「責任のなすり合い」から始まり、解決 が遅れる

 一方、責任者が存在するメリットは次のようなものが考えられます。
・責任者が自発的にリーダーシップを発揮して業務を進められ る
・プロジェクト全体を把握でき、その情報を社内外に早く的確 に伝達できる
・問題が生じた際には、責任者が矢面に立つことでスピー   ディーな対応ができ、早期解決が期待できる
 これまで「責任者は誰か?」という意識が薄かった社長さんには、どんな事業やプロジェクトにも責任者を1人置くことを心掛けしましょう。ビジネスにスピード感がつき、業績向上につながります。
 また、岸和田市だけでなく、他市町村、大阪市、大阪府内、関西圏内からでもお気軽にご相談ください。

2016年 11月 26日