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組織の生産性は「年上部下」への接し方次第で変わる
実力本位の人事制度や、定年後の再雇用・再就職
、役職定年制の導入などで、シニア層を部下として引き受けるケースが増えてきています。ただ、「年上部下」「年下上司」の人間関係には注意が必要です。お互いにギクシャクしてしまい、チームの雰囲気や生産性に悪影響を及ぼすリスクを想定しておかなければなりません。御社の組織は大丈夫ですか?「年下上司」の「年上部下」への接し方を見つめ直してみましょう。
「年上部下」と「年下上司」の人間関係がギクシャクし、生産性が思うように上がっていない場合、「年下上司」は、「私は上司だから」という姿勢で接している可能性があります。先ずはこの発想を捨てましょう。上司であることには変わりないのですが、「上司だから偉い」「上司だから部下のよりも能力的にも人間的にも優れている」と思い上がらず、「年下部下」の立場になって考え、彼らの気持ちを理解することが大切です。
自分よりも年下の上司の下で働くことを侮辱的に感じている「年上部下」は相応にいる可能性があります。「年上部下」が「年下上司」の下につくことを快く思っていないことを前提にコミュニケーションを取ることが重要です。
1.敬語を使い、話や意見を最後まで聞こう
「年上部下」のパフォーマンスが上がっていない場合は、「年上部下」に対するコミュニケーションを、見直してみましょう。
・名前を呼び捨てにしたり、「○○君」「お前」と呼んでいませんか?
⇒「さん」づけで呼び、基本的に敬語をつかう。
・若手社員が大勢いる前で叱責していませんか?
⇒人目の付かないところで1対1で注意する。
・意見を十分に聞かず、言葉を遮って否定していませんか?
⇒話を最後まで聞き、意見に同意できない理由を具体的に説明する。
・業務進行方法を押し付けるだけで意見を聞かないということはありませんか?
⇒意見を聞いて、効率的な業務進行方法を話し合って決めていく。 こういった配慮によって、パフォーマンスが改善される可能性があります。
さらに注意すべき点は、「年上部下」に行動を促す際の口調です。命令口調ではなく、依頼口調を使いましょう。
命令口調とは、「~しなさい」「~してください」というように、相手に選択の余地を与えない言い方です。依頼口調とは、「~してもらえると助かります」というように、相手に選択の余地を与える言い方になります。
「年上部下」への接し方が適切でないと、「年上部下」は「仕事を頼んでもなかなか着手しない」「反抗的な態度を取る」「陰で若手社員に上司の悪口をいう」というように、「モンスター社員」になってしまいかねません。そうならないように、「年上部下」への正しい接し方を実践し、「年上部下」が熟練した技術・知識を駆使して活躍し、組織全体の生産性を上げられるように心掛けましょう。
2016年 11月 7日