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同じ言葉を部下にかけた時OKにもNGにもなるケースとは?

 部下にOKワードの例として「失敗してもカバーするから思い切ってやれ」「今、君がやっている仕事はこんな価値を生み出している」などです。NGワードの例としては「A君と比べて、お前はダメだな」「君は言われたことだけをやっていればいい」などがあげられます。
 部下に対しての一言の代表格といってもいい「頑張って」「頑張れ」。この言葉は部下のキャラクターやおかれている状況を勘案してから使ったほうがいいでしょう。
 やる気に満ちたエネルギッシュな部下に対して「頑張って」というのは問題ありません。気持ちが高まり、さらにいい仕事をしてくれる可能性があります。
 一方、プレッシャーに弱いタイプの部下に対しては、「頑張れ」の一言がプレッシャーに拍車をかけてしまいます。あるいは、スケジュールがタイトで気力と体力が限界に達しているときに「頑張れ」というと、部下は「まだ頑張り足りないのか?」と感じてしまい、逆にやる気が落ちてしまいます。
 「前にやったことがあるだろう」は一見NGワードのように感じられますが、使う状況次第で、OKワードになります。
 もちろん、部下に失敗したときにこの言葉を使うと、モチベーションは急降下します。嫌味に聞こえるだけです。
 しかし、この一言は時としてプラスに転じることがあります。以前と同じ仕事を任せるときにこの言葉をかけると「前の仕事を覚えていてくれた」=「自分のことを気にかけてくれていた」と思い、やる気が出る可能性があるからです。
 部下2人に同じ言葉をかける際、ÅさんならばOKでBさんにはNGというケースがあります。また、同じ部下に対しても、調子がいい時にはOKで失敗した時にNGということもあるでしょう。部下への一言は、想像以上に難しいものです。褒めるときも叱るときも、経営者や上司は常に言葉を選んで、部下のやる気を引き出す言葉をかけましょう。

2016年 10月 1日