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これからの採用活動は「親」を視野に入れよう

 従来は、就職が決まると、親に「報告」していました。しかし現在では、若年層が就職先を決める際、親に「確認」するケースが増えています。例えば応募者本人に入社の意思があっても、親に「その会社はダメ」と言われたら、内定をじたいしてしまうことがあるのです。
特に若年層の場合、親と子で就職事情が大きく異なります。親の大部分がバブル時代を経験しているから、「就職人気企業ランキング」に入っているような有名企業への就職しか認めないというケースも少なくありません。息子・娘が中小企業の内定をもらっても「そんな会社、知らない」「そんな会社で何をするの?」「そんな会社、倒産しないのか?」「ブラック企業じゃないのか?」と、わが子の行く末を案じて反対するケースがあります。
 就職の意思決定を親が関与することは、中小企業の採用にとって不利な状況ともいえるでしょう。しかし、そのような時代を迎えた以上、採用活動は、企業が内定者の親に対して以下のようなアクションを検討してみてはいかがでしょうか?
・採用Webサイトに親向けのページを作成する。
・内定を出したら、親に挨拶の電話をかける
・内定を出したら、親に会社案内のパンフレットとDVDを送る
・内定を出したら、親に自社の商品を送る
・就職時に親の同意書をもらう
・内定者懇談会や入社式に親を招待する
 一方、内定を出した後、親へのフォローをしっかりと行えば、「いい会社じゃないか」と評価してくれることもあるでしょう。すると、親が会社の味方につき、「せっかくいい会社に就職したのだから、辞めないで頑張れ」と、就職後の早期退職抑制してくれる効果も期待できるでしょう。
中小企業は人材難が続きます。親向けのフォローを図ることで良質な人材確保と定着率アップをはかりましょう。

2016年 9月 27日